効果のあるベネフィットを見つけるためには、3C分析がおすすめです。商品やサービスを売るためには、お客様に響くベネフィットを分析して見つけ出し、それを魅力的に伝えるライティングが必要不可欠だからです。
コピーライティングにおいて、ベネフィットは特に重要なスキルだといわれています。
効果的なコピーライティングの基礎となるのが、的確なベネフィットの訴求です。単なる商品説明ではなく、お客様の人生をどう変えるのか、どんな価値を提供できるのかを明確に示すことで、購買意欲を高めることができます。
ベネフィットがなければ何も売れない
ベネフィットがなければ見込み客に見せる未来もうれしい変化もない。つまり買う理由がないということです。
「この商品を買うと、どんな良いことがあるの?」という、若干皮肉めいた問いがマーケター界隈ではよく挙がりますが、この問いに即答できなければそのコピーライティングは残念ながら失敗するでしょう。
商品の機能や特徴をいくら並べても、それがお客様の生活にもたらす具体的なメリット(ベネフィット)を示さなければ、心は動きません。
人は感情で購入を決め、論理でそれを正当化します。そのため、商品のスペックだけでなく、具体的な生活の変化(ベネフィット)を示すことが成功の決め手になります。
リサーチでベネフィットを見つける
まずは、リサーチでベネフィットを見つける方法を解説します。
効果的なベネフィットを見つけるためには、見込み客がどんな未来を手に入れたいか、目標を達成したいかを理解しなければなりません。
また、効果的なリサーチにはデータ収集能力だけでなく、収集した情報を分析し、実践的な洞察に変換する能力が求められます。特に、定性データから本質的なニーズを読み取る力が重要です。
そもそも3Cってなに?
3C分析とは、マーケティング戦略を立てる上で欠かせないリサーチのフレームワークです。
自社・競合・顧客の3つの視点から総合的に分析することで、効果的なベネフィットを見出すことができます。
3C分析:自社(Company)
自社分析は表面的な強みだけでなく、なぜその強みが生まれたのか、どうすれば持続可能な優位性になるのかまで掘り下げて考察することが重要です。
表面的な機能や性能だけでなく、開発背景やビジョン、想定されるサポート内容まで深く理解することで、より説得力のあるベネフィットを見出すことができます。
3C分析:競合(Competitor)
競合分析では現在の市場プレイヤーだけでなく、新規参入の可能性がある企業や、技術革新による代替品の出現まで視野に入れた包括的な分析が必要です。
直接的な競合だけでなく、代替品や潜在的な競合まで視野に入れることが重要です。ときには「競合と認識していない企業」にも視野を広げることが重要。顧客の予算や時間の奪い合いという観点から、幅広い競合把握が必要です。
3C分析:顧客・市場(Customer)
顧客分析では、お客様の感情や趣向をリサーチしつつ、市場全体でどのようなニーズがあるかと分析します。
なぜそのニーズが生れているのか、どんな課題を解決したいのかという本質的な部分まで理解するようにしましょう。
お客様理解には定量・定性の両面からのアプローチが必要です。アンケート調査やウェブ解析といった数値データだけでなく、実際の声を聞くインタビューやSNSでの反応分析も重要な情報源となります。
ベネフィットは徹底的なリサーチによってのみ見つかる
徹底的なリサーチにより、市場の真のニーズと機会が明確になります。これにより、競合と差別化されたユニークなベネフィットを提案することが可能になります。
成功したベネフィットの事例3選
リサーチ例①:スターバックスのコーヒー
スターバックスは、コーヒーという商品を超えて、くつろぎや特別感という感情的価値を提供しています。これは綿密な顧客理解と、ライフスタイル分析に基づいています。
スターバックスの歴史は意外と深く、発祥のアメリカで大人気カフェになってから日本に輸入してきました。
自宅、職場以外の大切な場所である「サードプレイス」というブランディングをしています。
通常、カフェは長いすると顧客のLTV(ライフタイムバリュー)が下がってしまうため嫌な顔をされてしまうことがありますが、スターバックスの場合は「サードプレイス」なので、長いする顧客を大事にしているということです。
リサーチ例②:ノートパソコン
最新のノートパソコンは、単なる作業ツールではなく、ライフスタイルを変える可能性を提供します。
使う人によって求めるベネフィットが違うため、どんなベネフィットを伝えるかによって売れるかどうかが変わってしまうということです。
ノートパソコンは使う人によって選ぶ基準が全く違います。
- 軽さ・持ち歩きやすさ
- ゲーミングPCなどのハイスペックさ
- zoomやパワポ、Google Chromなどを並行して使えるメモリ
- バッテリーに重視
さまざまなニーズがあるため、伝えるベネフィットも変わります。
同じノートパソコンでも、軽さなのかバッテリーなのか、アピールポイントが違うのはそのためです。
リサーチ例③:クラウドドライブ
クラウドストレージはデータ保管という機能的価値に加え、チームワークの効率化やワークライフバランスの改善という、より大きな価値を提供するために、同じようなクラウドドライブであってもベネフィットが変わります。
クラウドドライブには次のようなものがあります。
- Google drive
- Onedrive
- Dropbox
- Evernote
- Amazon Cloud
他にもクラウドドライブはありますが、使い方や効果はほぼ同じなのにそれぞれにベネフィットがあります。
使い分けるところとしては、Googleと紐付けできるとか、Microsoftが他のクラウドドライブと比べて使いやすいとかなどが挙げられます。
ぜひご覧ください。
ビジネスリサーチを活用するために
ベネフィットをリサーチしてコピーライティングに活用していく過程で、こうした事業のリサーチと接することがあります。
集めた情報は定期的な見直しと更新が必要です。市場環境や顧客ニーズは常に変化しているため、継続的なリサーチと分析が成功の鍵となります。
また、一度売れるベネフィットが見つかったからといって、そのままでいいというわけではありません。必ず定期的にリサーチをしてブラッシュアップし続けていきましょう。
卓越したベネフィットは入念なリサーチから
優れたベネフィットの開発には、市場理解、顧客洞察、競合分析の三位一体のアプローチが必要です。
昨今の起業家・副業ブームによって、個人がベネフィットを理解していることの重要性が訴えかけられています。
感覚的にベネフィットを見つけるのではなく、論理的かつ実践的で効果的なベネフィットを見出すことが重要です。
最後に、ベネフィットライティングの成功は、入念なリサーチと深い洞察に基づいています。これらのスキルを磨き、実践することで、より効果的なマーケティング戦略を展開できるでしょう。
では、自社のベネフィットは正しいのか?もっとブラッシュアップするにはどうしたらいいのか?具体的な施策を知りたい、もっと洗練したい、相談したいという方は、ぜひ気軽にお声掛けください。
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